twitter
facebook
RSS
アツイね!
いいね9

歯の構造について 新井一徳

チャレンジャー: 新井一徳
目標 :一人でも多くの人に健康な歯を(最初のページから読む

こんにちは、新井一徳です。

今回は「歯の構造」について記載します。

以前の例えを用いると

  • 一軒の家(歯)
  • 屋根(エナメル質)
  • 屋根裏(象牙質)
  • リビング(歯髄)
  • 家を支える土地(歯槽骨・歯肉などの歯周組織)

といったところです。
では、表層側から順番に。

【エナメル質】

歯の内部に外敵を侵入させないための大事な屋根。

人体の中で最も硬い組織です。
厚みは平均2〜3ミリほど。
その硬さは、ダイヤモンドを使わなければ削れないくらい。

しかし、同時に脆(もろ)いです。

硬いのに脆い?
と困惑されるかもしれませんが
お皿をイメージしてみて下さい。

硬いだけで、しなってくれないため
落としたり、力のかかり方によっては、「パキッ」と欠けたり、割れてしまう事があります。

ここで、歯がすぐに割れないのは、次の「象牙質」が一役買ってくれています。

色に関しては、透明度が高く、内層に存在する象牙質のやや黄色味がかった色を透過させることで、歯の自然な色が出来上がっています。

↓コラムとしては、やや堅苦しくなってしまいますが、大事な部分なので「組成」を列記します。

[組成]
95%無機質(ハイドロキシアパタイト)
4%水分
1%有機質(タンパク質)(データ資料により無機質95%〜97%と差があります。)

✳︎ハイドロキシアパタイト→リン酸カルシウムの一種
今後、虫歯のできるプロセスを掲載する際に改めて触れていきます。

【象牙質】

屋根裏・天井裏にあたる部分で、「リビング」と「屋根」の間の層。

歯を構成する組織の中でも「象牙質」は、歯の大部分を占めます。

エナメル質と比べると、象牙質は柔らかい層です。
そのため、虫歯になった時はエナメル質上では少しずつ進行していくのに対し、象牙質に至ると急速に虫歯の範囲が拡大・進行します。

なので、エナメル質に限局してる早期の段階での虫歯発見・治療が望ましいです。
✳︎こちらも虫歯のテーマの時に改めて。

そして、先ほどの「硬さ・脆さ」についてですが

エナメル質と違い有機質が多く、象牙質はコラーゲン繊維を含みます。

無機質量も象牙質の方が少ないため、エナメル質よりも「硬さ・脆さ」ともに低いです。

つまり、簡単に言えば「割れにくい」という事になります。

このような組成の象牙質が直下に存在するため「硬いけど脆いエナメル質」が容易に破折せずにいられます。

また、象牙質内には象牙質のさらに内層にあり栄養源が存在する「歯髄」(リビング)と、最表層のエナメル質(屋根)を繋ぐ「象牙細管:ゾウゲサイカン」というトンネルが無数に通っています。

このトンネルを使って、歯の内部から外側に向けて栄養を運んでいるイメージです。このトンネルは「知覚過敏」の説明の際に重要な部分になりますので、今後改めて。

[組成]
70%無機質(ハイドロキシアパタイト)
20%有機質(コラーゲン繊維・タンパク質)
10%水分

1ページ 2ページ


この記事を書いた人

新井 一徳

昭和60年 12月7日 群馬出身。日本大学松戸歯学部卒業(24歳)

関連記事

新着記事

佐藤大和がエンタメを斬る!

ピックアップ

記事検索

SPインタビュー

記事ランキング

新着記事

トップへ