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咀嚼効率って? 新井一徳

チャレンジャー: 新井一徳
目標 :一人でも多くの人に健康な歯を(最初のページから読む

前回に引き続き「ブラッシングの必要性」について。

そこで今回用いる言葉は
「咀嚼効率(能率);ソシャクコウリツ(ソシャクノウリツ)」

そのままの意味で「どれくらい噛めるか」です。
適切なブラッシングをして、効率よく咀嚼できる状態を維持しましょう」という話をさせていただきます。

咀嚼効率について

例えば、第一大臼歯(以前紹介した歯番でいうと6番という歯です。)
この歯が1本なくなるだけで、咀嚼効率は40%も低下するというデータがあります。

歯が失くなった場合、

  • どこの歯が何本失くなったか
  • 残った歯の状態はどうか
  • 歯が失くなった部分の歯肉や骨の状態はどうか

このような「失い方」によって、できる対処法の選択肢も変わってきますが、基本的には3択になります。

  • ブリッジ
  • 義歯(入れ歯)
  • インプラント

歯を削って「取り外しの必要ない被せ物(ブリッジ)」が良いか、
歯は削らないけれども「食後に取り外して洗浄をする入れ歯」にするか、
ブリッジ・入れ歯のデメリットを解消しているように見える「歯の代わりになる金属を骨に埋め込むインプラント」を選ぶか。

*今回は、これらの紹介をする記事ではないので、
それぞれの詳細や診断基準については改めて回を設けます。

対処方法によって異なる咀嚼効率

お伝えしたいのは、それぞれの方法で対処した際の咀嚼効率です。

健全な歯列での噛み合わせが100%だとします。
歯を失った部分は、もちろん噛めないので0%。

そこで上記の3択で治療をすると、どのくらい(何%まで)回復するでしょうか。

  • ブリッジ→50~70%
  • 義歯→20~40%
  • インプラント→80%

データにより多少差はあります。
その他、ブリッジの長さ、入れ歯の大きさ、ブリッジや入れ歯を支えてる歯の状態などによっても数値は変動しますが、平均値は上記の通りです。

誤解すべきでないのは、
これらが「良くない」と言うわけではありません。

いずれも歯を失った場合、機能回復(噛めなかったところを噛めるように回復)のために重要・必須な処置であり、QOL(Quality of Life;生活の質)の向上において、大きな一助になる事は間違いありません。

一番重要なのは「自分の歯」で噛める事

ただ、やはり1番は「自分の歯」で噛める事です。

現在「欠損している部分が無い人」は、今の状態を大事にしてください。

虫歯は自覚症状がわかりにくい場合もありますが、
「サイレントキラー;静かなる殺し屋」とも言われる歯周病は、さらに自覚症状が認識しにくいため、30代~40代以降になってから、水面下で進行していた歯周組織の悪環境に耐えられなくなった歯が、グラグラして抜けてしまうほどの重度歯周病に至る可能性があります。

「今まで大丈夫だったから、自分は歯医者に行かなくていい体質だ」と決めつけてしまうのは心配です。

確かに、ご年配の方で
「全然歯科医院に受診したことがないが、問題なく過ごせてきた」という方もいらっしゃいます。
実際に口腔内も大きな問題がない事も。

ただ、人それぞれ口腔内環境は異なるので、様々なリスクを抑え、安心を得るためのチェックだと考えていただき、年に1~2回の歯科検診をお勧めします。

(検診の期間の設け方も、患者さんの口腔内環境に合わせて提案していますので、そのあたりの説明は以後。)

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この記事を書いた人

新井 一徳

昭和60年 12月7日 群馬出身。日本大学松戸歯学部卒業(24歳)

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