前回は、「自分がゴールだと思っているところを、通り抜けたゴール設定をしないと、ゴール到達前にエネルギーを失ってしまう( Set the goal through )」というお話しでした。前回記事はこちら
今回は、「どの程度通り抜けたゴール設定をしたらよいのか?」というお話です。
過去の延長線上にはない遥かなゴール
この答えは意外と単純です。
ゴールに近づくとエネルギーが落ちるのであれば、その逆である「ゴールが遠い方が強力なエネルギーを生み出すことができる」ということです。
この強力なエネルギーがあるからこそ、自身を継続的に変革させていくことができます。
これは言い方を変えると、
「過去の延長線上にはない遥かなゴール」
ともいえます。
でも一般的には・・・
しかし一方で、一般的には「ゴールを設定しよう」というとき、「今がこういう状態なのだから、それを加味して、ゴールはこのように設定しよう」という、いわば「過去からの積み上げにより、未来のゴールを設定する」方法を取ることが多いのではないでしょうか。
「過去の積み上げ式」の中には、「今出来ることを基準にゴールを決める」というのも含まれます。
今、明確にできるゴールは、現状を肯定してしまう!?
また、「今、明確にできるゴールを設定するのが良い」ということも、一般的には言われていることです。
しかし、満足していない現状を打破し、自身を強く変革させていこうという時に、明確にできるゴールが、かえってその邪魔をしてしまう側面があります。
なぜなら、明確にできるゴールというのは、「現状の中で明確に捉えることのできるゴール」であり、どんな試みも「現状を肯定し、維持するための手段」になってしまうからです。
自分を変革させていくはずのエネルギーが、「現状肯定に向かう」のです
このコラムを通して何度かお伝えしていることですが、人間は「日々変化する生き物」です。
日々、新しい情報や体験に触れ、認知が変化し続けているのです。
その中で、今明確にできるゴールや、過去の積み上げ式のゴールは、過去の延長線上であり、「自分を現状に押し留める」結果となります。
また、わりと簡単に達成できるゴールでは、何が何でもゴールに向かって突き進んでいく必要がありません。
あちらこちらと適当にやっても、ゴールを達成できると考えてしまうのです。
これが遥かなゴールなら、そうはいきません。
「少し寄り道をしてもいいか」などと思う暇などなく、「一時も無駄にできない」と思い、高いエネルギーが維持されたまま、ゴール達成に必要なことだけに集中しようとします。
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