前回は「結果が出ないのが自分らしい!?~自己評価と達成力⑧」というお話しでした。※前回記事はこちら
今回は「“行動するのが一番”は本当!?~自己評価と達成力⑨」というお話で、前回の続きです。
「行動が先」ではない
前回までセルフイメージと呼ばれる、「無意識的に持つ、自分らしいと思う基準」の話をしてきました。
しかし、自分の道を切り開いていくのには、やはり行動するのが一番ではないのか。
そういう声も出てくるかもしれません。
まずは行動が先なのではないか。
行動するから道は開けるのではないか。
この意見にはある意味で正しい面もあります。
「ふさわしいセルフイメージをつくるのが先」
しかし行動を先にすることで「自分自身に無理がかかる」、つまり「当たり前の、自然の状態ではなくなる」点も見逃してはなりません。
ちなみに「ストレス」を感じるのは、自分がこうでないとわかっているものになろうとするとき、つまり、「今のセルフイメージを超えようとして動いているとき」なのです。
ですから認知科学コーチングでは、「行動が先に来るのではなく、セルフイメージをつくることが先」としているのです。
今回のワールドカップでも活躍したサッカーの本田圭佑選手は、以前にこのことを次のような言葉で述べています。
“「極端に言うと、僕の場合、無理をして先に人格を作っちゃうんですよね。ヒーローとしての人格を作って、普段からそう振る舞うようにする。それを続けていたら、自分の本物と重なるんですよ」
「作った人格が、本当の人格になるんです。そうしたらホンマにカッコイイ本田圭佑ができあがるんですよ。だから1日1日が本当に大切になってくるんです」
『Sports Graphic Number』2011年8/4号 文藝春秋”
本田選手も「一日一日が本当に大切」と述べていますが、セルフイメージは一度完成したら終わり、というものではありません。
セルフイメージは日々変化しており、常に修正が必要な継続的なものなのです。
次回は、このセルフイメージの継続的な改善方法について、述べていきたいと思います。