前回は「“無理やり行動する”のは本当にいいの!?~自己評価と達成力⑨」というお話しでした。
※前回記事はこちら
セルフイメージ(自己イメージ)について述べ、サッカーの本田圭佑選手を例として出しました。
人は日々変化しているものです。
よって、セルフイメージも一度完成したら終わりというものではなく、「一日一日が本当に大切」であり、継続的に修正が必要です。
そこを踏まえた内容として、今回は、「いつも自分にどんな言葉をかけていますか?~自己評価と達成力⑩」というお話です。
言葉(セルフトーク)とセルフイメージの関係性
みなさんは物事がうまくいかず、失敗してしまったとき、自分自身に対してどのような言葉をかけていますか。
「あーあ、自分はダメだな」とか「いつもこうなるよな」といった言葉を自分自身にかけていませんか。
2014年のテニスの全米オープンで準優勝の快挙を成し遂げた錦織圭選手。
彼は準々決勝、勝利後のインタビューで、「勝てない相手はもういないと思うんで、できるだけ上を向いてやりたい」と語りました。
全米オープンという大舞台を、当たり前と感じていることがわかる言葉です。
ここでは「言葉」に注目していきます。
人の普段の言動は、「自分らしいと思う基準(セルフイメージ)」によって決まると前回述べました。
錦織選手に当てはめると、現在のセルフイメージは「勝てない相手はもういない」といえるでしょう。
では、その自分らしいと思う基準、セルフイメージは一体どのようにして決まってくるのでしょうか。
それは、毎日「自分自身に語りかける言葉」により、作られますし、決まるのです。
これは「口に出す、出さない」を問いません。
このことを、私たち認知科学コーチングを学んだ人間は「セルフトーク」と呼んでいます。
「内声言語」や「自己対話」などとも呼ばれるこのセルフトークを、人は自分自身に対して、一日に数千回ほども行っているといわれています。
ちなみにセルフトークには、「他人に語りかける言葉」も含まれます。
なぜなら人間の脳は、「自分に語りかける言葉」も「他人に語りかける言葉」も、同じものとしてとらえてしまうからです。
自らが望む結果を出すには、この「自分自身に語りかける言葉、セルフトーク」を日々管理し、望む結果に相応しい「自分らしいと思う基準、セルフイメージ」を作っていく必要があります。
成功したときと失敗したときのセルフトークの活用法
このセルフトークを管理するための強力な方法の一つに、次のシンプルな法則があります。
成功したら、「(これこそが)自分らしい」というセルフトークをし、失敗したら、「自分らしくない。次はこうしよう」というセルフトークをするのです。
失敗したときは、「次はこうしよう」という「イメージ」を入れることで、失敗の繰り返しをなくしていきます。
こうして、どんどん「自分らしさの基準」であるセルフイメージを広げていくのです。
次回も、このセルフトークを深堀りしていきたいと思います。