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後楽園ホール 宮内勇輝

チャレンジャー: 宮内勇輝
目標 :「ボクシング映画」を2人で脚本、監督、出演で撮りたい(最初のページから読む

11月7日、人生初の後楽園ホール。
ようやく聖地へ行くことができた。

『日本ウェルター級王者 有川稔男選手 VS 日本ウェルター級暫定王者 坂本大輔選手』の王座統一戦。

劇団の清水洋介氏が坂本選手と仲間ということで、観に行かせて頂いた。ありがたいご縁。

会場は選手達の緊張感と、観客の高揚感が相俟って、独特の空気を放っている。

リングという舞台

僕は食い入るように全部の試合を観ていた。

集中しきって試合を観ていると不思議な感覚に陥る。

それはまるで”舞台”を観ているようだった。

人生の晴れ舞台

リングというワンシュチュエーションの舞台。そこで行われる人生を賭けた大勝負。

その様は舞台本番と少し似ているものを感じた。選手達の心境が少しわかる気がした。

いよいよ統一選が始まる。

花道から入場する時、両サイドの応援合戦が始まる。選手の人柄で応援も違う。
それは両選手のストーリー、人生そのものだった。

選手達は応援しくれる大切な人達の思いを背負い、人生かけて精一杯相手を倒しにかかる。

生半可なものじゃ許されない。そんなことをしたらみっともない。すべてをかけた本気のぶつかり合いを魅せなくてはならない。

僕が人生で求めてたものはこれかもしれない。

試合は始まり、パンチが当たる毎に両サイドから歓声があがっている。

それは幸せな時間だった。

勝つこと。負けること。

実は主人公を書く上で、ここ最近ずっと悩んでいた。

勝つこと、負けること。

そんな優劣を決める戦いを僕は嫌い、怖がっていた。
いつからか僕は勝負から逃げ続けていた。
正直、それに気がついた時はとても凹んだ。
一体勝負ってなんなのだろうか?
そんなことをフツフツと考え、時に激しく苛立ち、僕はしんどい時間の中に居た。

しかし、この試合を観ながら、少しずつ何かが変わり始めている。

両選手は今、勝負を全身で受け止めている。その勇ましさとかけがえのない時間が悩ましい問題を掻き消してくれるようだった。

結果、試合は有川選手の5R、TKO勝ち。

応援に行った坂本選手は負けてしまった。
僕はリングから降りる坂本選手をずっと見ていた。子供を抱えた奥さんは泣いていた。応援に駆けつけたみんなも声をかけている。坂本選手はその全ての人に優しく丁寧に挨拶していた。

勝者の有川選手はこの全ての想いを胸に次の試合へと向かうのだろう。

両陣営の勝った負けたの表面的なムードは違えど、すべてをかけてやり終えた試合には、勝つこと負けることを超える”勝負の潔さ”があり、”胸に大切にしまいたくなる時間”がそこにはあった。


この記事を書いた人

宮内 勇輝

俳優として人生を賭けた瞬間を演じ切りたい。そして釘付けになるような映画を作る為に奮闘中!

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