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えぐる 宮内勇輝

チャレンジャー: 宮内勇輝
目標 :「ボクシング映画」を2人で脚本、監督、出演で撮りたい(最初のページから読む

綴る

今週はちょっと、
つらつらと綴れたらと。

年明けから色々と変動があって、怒涛のような日々が今の今までずっと続いている。
それはこれからも続く。
あっという間に過ぎいく時間に対して、頑張ってきているのも事実。ジムに通ったり、マニラに行ったり、舞台出演の際には自分が今積み上げているものが身になっている実感もある。

だけど正直を言えば自分なんてこれっぽっちの存在なのだと感じざるを得ないことも山ほどある。
僕と関わってくれている全ての人のおかげで僕はどうにか成り立っている。
どこでなにをやってもそう感じる。
僕は足りてないところだらけ。

このプロジェクトは自分自身が全身全霊をかけて挑むと誓い進めている。

つまり、どこへ行ってもどこまでやれるかは自分次第。

そんなこと百も承知なんだけど、
いちいち痛いし、いちいち途方に暮れそうになる。

きっとなかなか脚本が進まないからこんな感情を吐露しているだろう。

そう、依然脚本はなかなか進まないでいる。

書けてなければ何を言っても始まらない。
それがただひたすらきつい。

勝負

というのも、
僕はだいぶ自分のウィークポイントを突くような題材と対面している。

ボクシング、勝負。

この2つのワードは僕の弱点。

このプロジェクトを始める前に工藤がやろうやろうと言っていたスパーリングなんて、自分は絶対ヤダ、痛いのヤダなんて言っていた男だし、実際マスボクシング(パンチを当てないで対面する)をした時もちょっと工藤の頬に当たっただけでビクビクしていたくらい。

そんな男がリング上に立って、誰も助けてくれない一対一の勝負の気持ちを理解しようとするんだから、もう参った参った、と言いたい時もあるのが本音。

それと、勝負。

俳優だって勝負の世界という瞬間も多々あるし、ボクサーの生活はある意味俳優と同じような思いを積み上げている部分もあると思ったけど、全然違った。

勝ちと負けしかない。

当たり前なんだけど、こんなシンプルで厳しい世界はないと実感している。

プロボクサーが引退するタイミングで一番多いのは4回戦ボクサーだと聞く。

デビュー間もないボクサーの多くが引退したいと思うのだ。

その理由は”負けた”から。

負けた相手に対して自分はもう敵わないだろうと思ってしまったことが一番多い理由らしい。

もちろん負けた直後にそう思えど、持ち直したり、ケロッと自分を信じて立ち直る選手もいるらしい。

理由はきっとそれだけでなく頂点を極める選手達の戦績を比べてしまえば、その一敗は数字としても大きく響くことになるだろう。

それ程に”負ける”ということが選手に重くのし掛かるのだ。

ボクサーと自分

そんなある1人のボクサーを描くのだから、その一つ一つをしっかり捉えなければ、形式的な薄っぺらい物語になってしまう。
脚本会議で吉田さんはしっかりと向き合うよう促してくれた。

勝負を仕掛けたこのプロジェクト。

俳優である自分は一体、今までどれだけ勝負にこだわってきたんだろうか?

そんな問いかけが、この物語の主人公の喜びや痛みを深く理解するキッカケになると信じている。

そうやって色々と見えてくるこれまでの自分自身。

僕は、どうやら負ける事に慣れすぎてしまったようだ。

遠い昔に勝負を忌み嫌ってしまったこともある。

たくさん逃げたことがあるのに、
平気で見て見ぬ振りしてきた事実が、今になって思いっきり自分にのし掛かる。

物事諦めないくせして負けるのは平気なようだ。

つまりは、負けの美談に酔いしれて忘れ去ろうとしているが、本当は誰よりも負けるのが恐いのだ。

そんな臆病者の自分が見えてきて、

えぐればえぐるほど、
自分がどんどん嫌いになっていく。

それでもえぐる。

すごくイライラするし、八つ当たりしたくなったりもするけど、それでもえぐる。

そうやってえぐり続けた先に必ず見えてくる。

ふとした瞬間に、

“絶対負けたくない”

“勝負に勝ちたい”

心の奥底に眠っていた気持ちが沸き起こってくる。

その瞬間の火種を燃やそうとしては消え、燃やそうとしてはまた消え、燻っている。

燻って今は煙で目の前が真っ黒だけど、
必ず見えてくると信じて火を起こす。

あくまでこれは僕自身の話。

でも主人公と対面するために必要な時間。
僕は勝負をまだちっともわかっていない。

どこまでえぐれるかが、
この物語の説得力に繋がると信じて。


この記事を書いた人

宮内 勇輝

俳優として人生を賭けた瞬間を演じ切りたい。そして釘付けになるような映画を作る為に奮闘中!

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