レイ法律事務所代表弁護士の佐藤大和(日本エンターテイナーライツ協会 共同代表理事)です。
木村太郎氏、良太郎逮捕で芸能界批判「犯罪に対するルーズさがこういう人間を生む」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171013-00000076-dal-ent
個人的には、芸能界の薬物問題は深刻だと思っています。私自身、芸能界や芸能人の問題を扱って長いですが、至るところで薬物の話は耳にします。もちろん真偽は不明ですが、至るところで薬物の話を耳にするということは、それだけ芸能界、芸能人と薬物は身近ということでしょうね。
私自身も芸能に関わる人間の薬物問題に関わったことがありますが、本人に犯罪の意識がないことに驚きます。「自分の心を落ち着かせるため」「仕事を成功させるため」に必要だと普通に行ってきます。あまりに普通に言うため、開いた口が塞がらなくなります。
芸能人の場合、若いうちからチヤホヤされる世界で生きているため、残念ながら社会常識や規範意識が欠如している方が少なからずいます。「あなたは間違っている」とはっきりと言われることも少なく、自分の言動の是非について判断されることも少ないため、天狗になってしまいます。むしろ、普通は評価されず、少しでも尖っている人間のほうが歓迎される世界でもあります。
「自分こそが正しい」「それが自分のキャラクター」「自分は他の人間と違う」「自分は特別だ」と思っている方も少なくありません。また、有名人だからこそ、悪い人間たちも寄ってきます。そして、そういった人間たちは、そういった性格を見抜き、上手く懐に忍び込み、薬物や違法行為に誘ってきます。簡単にいえば、そういった芸能人は、彼らにとったら素晴らしいカモなのでしょう。
芸能人も一般人も変わることはありません。メディア上ではどのようなキャラでも歓迎されていれば良いと思いますが、私生活でそれをやってしまうと問題になります。だからこそ、私自身は、芸能人や芸能に関わる方々に対する法律の教育の機会は不可欠だと思っています。芸能事務所もメディア側ももっと教育面に力を入れるべきです。
それが芸能界での違法行為を減らすきっかけになると思います。