皆様お疲れ様ですー
今回は15回「ペン入れとは魂を入れる行為である【前編】」からの続き!
よろしければ前回の記事をお読みいただければ嬉しいですー
※前回の記事はこちら
「一流」との壁
アナログからデジタルに移行して、文明の利器の恩恵を受けた僕はペン入れを続けていったのですが…
「全然ペン入れが上達しねぇ…!」
明らかにラフ線(雑な線)が多く、雑誌に載ってるマンガの線に似ても似つかない線…
家にある漫画を見て線を真似したり、マンガの教本を読んでペン入れの練習をするもののどうしても下書きの生き生きとした線を
ペン入れでは発揮できず…
壁にぶち当たってしまったのです。
直に触れた「プロ」のペン入れ
そんな僕に衝撃を与えたのが2016年9月、新星出版社さんから出版された「マンガでわかる今を読み解く世界史講義」でした。
僕は歴史が大好きでこの本の漫画部分のネームを担当させて頂いたのですが「ペン入れ」は別の作家さんが担当しました。
担当したのがなんと森ゆきえ先生…!!
「めだかの学校」「ブレイク・カフェ」など数々のマンガ連載を続け現在もマーガレットで「めだかの学校 2限目!」を連載中の一線級のマンガ家さんなのですが完成品が家に届いた時目を疑いました。
勿論クオリティは一流だったのですが…
「僕の絵のテイストが作画に反映されている…!?」
森先生が比較的僕のネームの構図、テイストをそのままに「ペン入れ」をしてくださっていたのです。
つまりどういうことか。
自分の「下書き」と森ゆきえ先生の「ペン入れ」を見比べることが出来る…
「ペン入れはこうすればいい」という「解答」を貰ったようなもの…!
他作家さんの原稿が一番勉強になる
パッと見て感じたのは二つ。
まず「線が意識的にデザインされている」ということでした。
影の部分は太く、光が当たる部分は細く…
そしてもう一つは「密度」勿論美しくトーン処理されているのですが、このトーンを「無くしても」白黒の線だけでもう成立している、ということ。
70年前マンガの黎明期
トーンがアホ程高かった時代は線と余白、斜線だけでマンガの画面が構成されていました。
トーンは確かにマンガを魅力的に飾る要素ですが「黒い線」だけでマンガを成立させるほどの「密度」が無ければならない…
ということに気付きました。
もっと細かいテクニックも発見しましたがとにかくこの2つは僕に衝撃を与えました。
今でもとても森ゆきえ先生のペン入れには遠く及びませんがなんとか近づけるように今でも「世界史講義」を見直してたゆまず「ペン入れ」を練習していこうと思ってます!
ではでは読んでいただいてありがとうございます!
今回はこの辺で。